「スゴ技会計士からの挑戦状」VOL.8

3月 27, 2017




▼第8号-2017/03/27
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■■■スゴ技会計士からの挑戦状   Vol.8■■■

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【問題2】難易度★
数字が5万行並んでいます。
下2桁を落として隣のセルに書き出してください。

<図8-1>


これは私が大手金融グループでExcel研修をしたときに受けた質問です。
この方はやり方が分からないので手作業で打ち直していたそうです。

みなさんがこの仕事を引き継いだらどのように終わらせるでしょうか。
何の疑問も持たずに前の担当者がやっていたのと同じ方法で作業をしていませんか。

試しにこの作業にどれくらいのコストがかかっているのかを計算してみましょう。

作業する方の年収を400万円と仮定します。
会社はひとり人を雇うと給与以外にも追加的なコストが生じます。
このコストは業種や規模によって幅がありますが、上場会社であればおおざっぱに年収の3倍のコストがかかると考えておけばよいでしょう。
つまり年収400万円の人を雇うということは400万円×3倍=1,200万円/年のコストがかかります。
時給に換算すると、1,200万円÷12ヶ月÷20日÷8時間=6,250円になります。

1行入力するのに1秒かかるとすると5万行で5万秒、約14時間かかります。
ということは1回の作業に6,250円×14時間=87,500円かかることになります。
毎月発生する作業であれば、年に87,500円×12ヶ月=105万円をこの作業にかけることになります。

業務上必要な作業であれば仕方がないと思うかもしれません。
しかし、この作業が一瞬で終わる作業だったとしたらどうでしょう。
年間100万円が全くのムダになります。

この方は私の研修をきっかけにして自分の作業に疑問を抱き、勇気を出して質問した結果、翌日からこの作業にかかる時間をほとんどゼロにするだけでなくミスもなくすことができました。
しかし私が接することの多い上場会社の社員でさえ、体系的なExcel教育を受ける機会がある方は少ないのが現状です。
職場の中で正しい知識を持った人がExcelの作成プロセスを評価してくれることもほとんどありません。
多くの人は自分のExcel作業に疑問を抱くきっかけすらありません。

潜在的なムダは相当な額になると推測されます。

次回解答と、解答にいたるプロセスを解説します。



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