ハワイ時間を求める技 - Vol.40 -

8月 08, 2018



スゴ技会計士からの挑戦状 VOL.40

ハワイ時間を求める技②

【問題】難易度★★
日本時間からハワイ時間を求めてください。
時差はマイナス19時間です。
時差を変えるだけで他の国の時間も表示されるようにしてください。
仮に時差が24時間を超えて入力しても正しくなるようにしてください。






【ヒント】
前回はTIME関数を使ってシリアル値を作成する方法をご紹介しました。
しかし、シリアル値の仕組みをきちんと理解しているともっと簡単な方法で実現できます。

シリアル値では1日を整数の「1」で表し、時間は小数点以下で表しています。
例えば12時間は1日の半分ですから、シリアル値は「0.5」となります。
1日と12時間(36時間)であれば、シリアル値は「1.5」となります。

では1時間のシリアル値はどうなるでしょう。
整数の時刻を24で割ると時刻のシリアル値になります。
1日 ÷ 24時間 = 0.04166666………………..
が1時間のシリアル値になります。


【解答例】
人事総務関係の方はエクセルの時間操作でかなり悩んでいるようで、よく質問を受けます。
しっかりと身につけて実務に生かしてください。

実は整数で入力された時差を24で割るだけで、時刻のシリアル値を作成することができます。
マイナス処理も24時間を超える処理も悩む必要がありません。

=B2/24



【誤差の可能性??】
時間のシリアル値をさらに60で割ると「分」のシリアル値になります。
1日 ÷ 24時間 ÷ 60分 
= 0.000694444………………..

さらに60で割ると「秒」のシリアル値になります。
1日 ÷ 24時間 ÷ 60分 ÷ 60秒 
= 0.00001157407407407………………..

このように時間はとても小さい小数点以下の数字を使って計算しています。
割り切れない数字も出てくるため、誤差が生じる可能性もあります。

シリアル値を理解して正しくエクセルを使えば、事務で必要となる分単位で誤差が出ることはないと思いますが、心配な方は分単位の整数に換算して計算すれば間違いありません。
検証したことはありませんが、もしかしたらシリアル値計算は秒単位では誤差が出るかもしれないので注意してください。

小数計算が苦手なのはエクセルに限らず、コンピュータ全体に共通する問題です。


【問題】難易度★★
次の場合の勤務時間を求めてください。
・出社:9時47分
・退社:25時11分
・休憩:1.5時間


【解答例】
ごくありふれた説例ですが、電卓で計算しようとすると結構厄介な計算です。
しかし、エクセルを使ってもできない人がたくさんいるのが現状です。



シリアル値計算と分単位整数計算後にシリアル値変換したものとで差異はありませんでした。
分単位で整数計算するなら、いっそのこと「時」と「分」を別セルに入力させるのも手です。

勤怠情報をエクセルで扱っている会社では、かなり複雑な数式を使ってぐちゃぐちゃになっているケースを見かけます。

複雑な数式はミスのもとですし、チェックにも時間がかかります。
たいていの会社ではシンプルに改善する余地がありますので、理解してどちらもできるようになってください。
ご覧いただいたとおりシリアル値計算の方がシンプルですが、両方のアプローチで一致が確認できたら安心感があるかもしれません。

エクセルで日付や時刻を扱う時は、表示形式やTEXT関数も重要です。
まだ日付と表示形式の関係がよくわかっていない方は、必ず勉強してくださいね。

無料メルマガ「スゴ技会計士の挑戦状」登録はこちらから!

無料メルマガ登録

株式会社シンプルソリューションズ

〒102-0074
東京都千代田区九段南1-5-6
りそな九段ビル5F KSフロア
Powered by Blogger.